不適切な広告の例
・使用体験談や使用前・使用後の図や写真を掲載する。
承認された効果内の内容であったとしても、体験談や使用前後図は「確実に効果がある」と誤解を与えるため、掲載してはいけないことになっています。
・記事風の表現をする。
一般情報のすぐそばにその情報内に出てきた成分の入った製品の広告を出すようなことは、一般情報の内容によっては誤解を招く可能性があるため注意しなければいけません。
例えば「××には△△によく効いて長年の悩みを解消する○○成分がたくさん含まれています」といった一般情報のそばに、○○成分が含まれている製品の広告があった場合、たとえ製品とは全く関係のない一般情報であっても1つの広告とみなされる場合があります。そして一般情報ごと1つの広告とされたなら、「よく効いて」や「長年の悩みを解消する」などといった文章は根拠のない効能を謳っているとか「確実に効く」といった誤解を与えるとかのため、不適切な広告とされるでしょう。
・個人輸入代行業務の広告
個人輸入の代行で輸入手続を行なう業務は、製造販売許可は必要ありませんが、日本で未承認の医薬品や医療機器の広告を行なうことは禁止されています。例えば「○○薬(成分△△)の個人輸入代行をしています」という広告の成分△△が日本で承認されているものならかまいませんが、日本で承認を受けていないものでしたら違反になります。
また成分△△は未承認だけど、○○薬は外国では栄養補助食品だから大丈夫と思っても、日本では医薬品成分扱いになる成分が入っていればやはり駄目です。
他に個人輸入代行でひっかかりやすい点として、医薬品ではない扱いをしている成分でも、効能で病気の改善を標榜している場合、医薬品と判断され、その成分が未承認なら(日本で医薬品扱いされていないのなら未承認の可能性が高いです)違反になります。
※個人輸入代行は販売ではありません。依頼を受けてから輸入することになります。1回の輸入量は1個人が1ヶ月で使える程度の分量です。在庫を持っているようなことがあればそれは「輸入販売」になり、薬事法違反です。
・医薬品のよくある不適切な広告
「効き目がアップ」とか「効き目が新しい」といった表現は、新しい効果が追加されたように誤解させます。「特殊な機械を使って抽出した○○成分」とか「特許をとった」とかの表現は、特別によい製造方法で作った他よりも優れた製品のように誤解させます。滋養強壮保険薬の広告に、具体的な症状(肩こり、体のだるさ、高血圧など)を明記したり、暗示させたりするのは、その具体的症状への効果を承認されているならともかく、そうでなければ効果があるように誤解させるので不適切です。
・医薬部外品のよくある不適切広告
育毛剤で「毛がはえる」「約束できる」と言い切ってしまうのは、効果が確実だと誤解させます。また育毛剤は発毛促進効果があるだけなので、白髪予防・脱毛予防を広告内に入れるのは不適切です。ダイエット効果があるとされる製品で(化粧品含む)、「体の代謝を助ける」とか「ウェスト1センチひきしまります」とかの表現は、医薬部外品や化粧品で認められている効能には含まれませんので、不適切とされます。もちろん「痩せる」という直接的な言葉を使うのもNGです。薬用石けんなどのように、化粧品のようにみえるのに医薬部外品扱いのものもあります。そういったものを化粧品と誤解させるような表現で広告しては駄目です。
・化粧品のよくある不適切な広告
表示規制のところにも記載しましたが、化粧品とは「人の身体を清潔にしたり美化したり、皮膚や髪の毛を健康に保つために使うもので、作用がゆるやかなもの」のことをいいます。
認められている効果・効能は、毛髪や皮膚などを清浄にしたり、うるおいを与えたり、乾燥を防いだりといった程度です。それ以上の表現を広告に使うのは不適切とされます。
皮脂の抗酸化やフリーラジカル(酸化をさせやすい分子)対策を謳った広告がありますが、「○○製品は酸化を防ぐ」とか「△△成分配合でフリーラジカルを無害化」といった表現は化粧品の効果効能を超えています。今流行のエッセンシャルオイルですが、着香料として化粧品に入っている場合があります。それ自体に問題はありませんが、広告に化粧品としての効能でなくアロマセラピー系の効果を期待した表現を入れていると違反になります。
例えば「○○のエッセンシャルオイルが血行促進」といった形です。「アロマセラピー」という言葉自体、セラピーは治療という意味ですので化粧品の広告には使うことができません。
「ピーリング」は古い角質を取り除くスキンケアの一種ですが、化粧品の効果を超えてシミやしわが改善できるような表現や、皮膚状態の改善ができるように思わせる表現がされているものが多くあります。「ピーリングすることでシミそばかすを取り除く」「ピーリング成分が荒れた肌を改善」といった表現は不適切です。また「ケミカルピーリング」と謳っているものもありますが、「ケミカルピーリング」は薬剤作用で角質除去の意味になりますので、その言葉だけでも化粧品の効果を超えていることになります。
化粧品の配合成分の一部を特記した広告をする時は、成分が何のために入っているか記載しなければいけません。その場合、確実な事実であること、化粧品の効果の範囲内であることに注意しなければいけません。例えば「○○作用があると言われている△△成分」というような書き方は事実ではありませんので不適切です。
シミ、しわ、たるみが「消える」「有効」などの表現、「美白効果がある」の表現は化粧品の効果の表現範囲をこえています。「(シミ・しわ・たるみを)目立たなくする」や「肌が白くなる」という表現の場合も、それがメイクアップ効果で目立たなくする、白っぽく見せるといった表現なら大丈夫ですが、化粧品の効果で目立たなくする表現(「ひきしめ効果でしわを消す」とか「うるおいを与えてシミを目立たなくさせる」とか)は誤解を与えますので不適切です。「赤ちゃんからお年寄りの肌まで安心して使える」といった安全性を保証する表現はできません。
・医療機器のよくある不適切な広告
構造や目的から医療機器に該当すると思われる製品でも、医療機器の承認を得る前に広告してはいけません。
電動式マッサージ器、電動バイブレーターは医療機器に該当しますが、その認められている効果は「疲労回復、血行促進、筋肉の疲れを取る、筋肉のこりをほぐす、神経痛・筋肉痛を和らげる」ことです。マッサージ器やバイブレーターの振動でダイエット効果があるとか、運動補助効果があるとか、美容によいとかなどは認められていませんので、それを謳った広告は違反になります。
病気の予防や治療に効く、体質改善するといった内容の広告をするためには、薬事法での医薬品・医薬外品・医療機器であるとの許可、承認を得なければいけません。そうでないものでも「○○病の予防に」とか「△△症状が緩和された」などといった広告をよく見かけます。健康食品自体は薬事法には該当しませんが、体への効果が認められていないのにその効果を謳っているという点で薬事法に引っかかります。
「○○が治った」とか「△△が気になる方に」とか「○○に効く」といった表現は効能を謳ったり暗示しているため不適切です。健康器具(足踏みマットなど)で医療機器のように「○○の悪い方などによく効きます」などと広告するのは、健康器具の範囲をこえています。「△△することは健康にいいとされます」程度でなければいけません。
薬事法での広告とは「それを買わせようという意図がはっきりしている、商品名が明らかにされている、一般人が認知できる」ものです。アフィリエイトで薬や健康食品の広告を載せている人がいますが、それももちろん広告のうちに入りますので、上記の広告規制の対象になります。自分で商品説明の文章を書いている人は薬事法に抵触しないよう気をつけなければいけません。