広告掲載について

薬事法では医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器について、名前や製造方法や効果などを間違って表現したり、誇大に表現した広告を禁止しています。「医者が保証している」と誤解されるような表現、堕胎を暗示させたり、わいせつな表現も禁止されています。また、医薬品・医療機器でまだ承認がおりていないものの宣伝をしてはいけません。以上のようなことに違反した場合、2年以下の懲役か200万円以下の罰金、もしくはその両方が処せられます。

他にもがんなどの特殊な病気に使う薬で、医者や歯医者の指導の下で使わなければいけないような薬は、一般向けの広告をしてはいけません。違反した場合、1年以下の懲役か100万円以下の罰金、もしくはその両方の罰を受けます。

このようにはっきりと「してはいけないこと」ならわかりますが、「誇大表現」となるとどこまでを指すのかがわかりにくいです。昭和55年に医薬品等適正広告基準というものが定められています。それによると、

第1 (目的)
この基準は、医薬品、医薬部外品、化粧品及び医療用具(以下「医薬品等」という。)の広告が虚偽、誇大にわたらないようにするとともにその適正を図ることを目的とする。

第2 (広告を行う者の責務)
医薬品等の広告を行う者は、使用者が当該医薬品等を適正に使用することができるよう、正確な情報の伝達に努めなければならないものとする。

広告をする際の基準や禁止されている内容は以下の通りです。

・承認が必要な医薬品はその承認を受けた販売名か、日本薬局方で定められた名前を使って広告しなければいけません。承認が必要でない医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器でも、日本薬局方で定められた名前や一般的な名前でしか広告してはいけません。販売名は効能や安全性を誤解させるような名前をつけてはいけません。また、広告の前後から判断して同じものだと判断できるような場合は、略称や愛称を使ってもかまいません。

・実際の製造方法と違った表現や、効能について誤解させるような表現をしてはいけません。例えば「最高の技術」とか「近代科学の粋を集めた製造方法」などの表現は、実際より優れた印象を与え、誤解させてしまいます。

・承認を受けた効能効果以上の表現や、承認を受けた効果でも一部を強調するなどして、特定の病気専門の薬と誤解させるような表現をしてはいけません。また実際に効果効能があったとしても、まだ承認がすんでいなければ、その効果効能を表現して広告してはいけません。また承認の必要のない医薬品、医療機器の場合は、医学薬学上で認められている範囲以上のことを表現したりしてはいけません。

・化粧品の効果効能は、化粧品としての範囲内でしか表現していけません。

・成分や分量、原料などについて、正しくない表現をして安全性について誤解させるような表現をしてはいけません。例・「天然成分使用のため副作用がない」。また「各種ビタミン配合」といった表現は誤認されやすいので全部の配合成分が記載されていなければ使わないほうがいいです。

・具体的な効果や安全性を示して、それが確実であるかのような誤解をさせる表現をしたり、最大級の表現をしたりしてはいけません。例・「世界一の効き目」「最高の効き目」、「強力な○○」、「絶対安全」「すぐ効く」といった表現です。

・たくさん飲めばよく効く、どんな使い方をしても安全と思わせるような表現はいけません。また実際飲んだり使ったりしている図や写真も医薬品の乱用を助長すると思われますので禁じられています(正しい使い方を示すためにある図・写真は除きます)

・医者や歯科医師の処方がなければ使ってはいけない医薬品や医療機器を一般向けに広告してはいけません(医薬関係者以外が見る可能性のあるところで広告しては駄目ということです)

・医者にかからなくてもこれを飲めば治ると誤解させるような表現をしてはいけません。医者の治療がなければ治らない病気や、自己判断で薬を使うと間違いが起るおそれがある病気の名前を記載するだけでも、自己治癒を期待させる可能性があるので、広告には使用してはいけません(例えば胃潰瘍、糖尿病、心臓病、高血圧などの病気)

・習慣性がある医薬品や、取扱いに注意しなければいけない医薬品の広告に、そのことについて(習慣性がある・取扱注意)記載がないものは違反になります。

・品質、安全性、効能などについて、他の会社の製品を貶めることで自社の製品をよく思わせるような表現は駄目です。

・医者が推薦している、医者もよく使っているといった表現をしてはいけません。

・懸賞や賞品をつけて広告したり、懸賞・賞品として医薬品を与えたり、空容器や引換券を集めさせて商品と交換するような形の広告をしてはいけません。

・不安や不快感を与える表現をしてはいけません。「こんな症状があったら○○病にかかっています」といった広告は駄目です。何度も何度も商品名を叫んだり、奇声をあげたりすることもこれに該当します。また医薬品の品位や信用を傷つけるような表現も問題になります。

・テレビやラジオ番組などで、出演者が特定の薬の効果について言及したり暗示させるようなことを言ってはいけません。

・医薬品を化粧品や食品的な使い方で広告したり、医療機器を健康器具のような使い方で広告したりしてはいけません。