民事再生法とは?

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再生債権と債権者

「再生債権」とは再生手続き開始前の原因によってできた債権のことです(再生債権への利息や損害金等は再生手続き後に発生しますが、再生債権に含みます。ただし利息や損害金は劣後扱いを受けて免除になることが多いです)

取引先の会社などが再生手続き開始の申立てをしたら、一定の期間内に持っている債権を届け出をしないと「再生債権」とは認められず、権利も失くしてしまいます。 債権者の責任でない理由で期限内に間に合わなかった場合は1ヶ月以内なら届け出の追完を受付けてもらえます。

また債権者が届け出なくても債務者が「認否書」でその債務について記載していれば権利を失わずにすむこともあります。
届け出の内容は、

  • ・債権の内容(債権の額・利率など)
  • ・原因(金を貸した・売った商品の代金、など債権が発生した理由)
  • ・議決権の額(債権額
  • ・担保権がついている債権の場合、時価が下がったなどで担保ではカバーされなくなった金額
  • ・債権者の連絡先

などです。

届け出をしたら個別に債務者に請求をすることはできなくなり、再生計画による割合的な弁済しか受けられなくなりますが、再生債権者の方にも債務者への債務があった時、お互いの債権を相殺することはできます。

その場合は債権届け出は必要ありません。債権届け出の後はその内容が調査され、債務者と債権者に異議がなければその再生債権の額が確定します。

債務者が内容を認めなかったり、債権者の申し出た額より価額を低くされたなど異議を申立てた場合は、その債権の査定の申立ての裁判を行ないます。

査定申立て裁判の結果は価額が確定されたのと同じことになります。
再生債権は「再生計画案」による再生手続きでしか弁済をしてもらうことができません(弁済とは「債権の目的を実現させること」です。債権が物であれば物の引渡し、債権が金銭であれば金銭を支払うことになります)

再生債権は再生計画案に基き、たいてい元々の債権額を大幅に割り引いた上で、分割払いになることが多いです。債権者が大会社ならそれでも大丈夫かもしれませんが、中小企業の場合、大口取引先が民事再生手続きをすることで予定していた金が入ってこないことになったら死活問題です。

そういった場合、連鎖倒産を防ぐため、例外として一部のもしくは全部の債権額の弁済も許されることがあります。

ですが、許可される弁済額は再生計画で見込まれる弁済額内ですし、債権者自身が取立てをする権利が戻ってくるわけではありません。 また少額の再生債権の場合は全額弁済が許されることもあります。

債権を全額弁済してしまうことで関係者を減らし、手続きをスムーズにするためです。 
債権者の持つ債権は「再生債権」だけでなく、債権が発生した理由や性質・時期によって取り扱いが変わります。

再生債権以外には共益債権、一般優先債権、開始後債権、別除権付債権の4種類あります。「共益債権」は再生手続きに関する費用や、その後の資金のための借入れ、監督委員の報酬など、債権者全体の利益になるような内容の債権です。

再生計画に関係なく弁済を受けることができます。共益債権については強制執行や仮差押えもできますが、そのために事業の再建にさしさわりが出てくるような場合は、中止を命ぜられることもあります。
「一般優先債権」は税金関係や法律で優先権が認められている債権です。 こちらも再生計画に関わらず弁済を受けることができます。

ちなみに会社更生法では税金関係も保全処分対象になりますが、民事再生手続きでは対象外です。 共済債権や一般債権にあたる債権は、民事再生手続き開始前に発生していても再生債権扱いにはなりません。

「開始後債権」は再生手続きを開始した後に発生した債権のうち、共益債権・一般優先債権・再生債権のどれにも当てはまらない債権のことです。 再生債権の弁済期間が終るまで、開始後債権の弁済は受けられませんし、強制執行や仮差押さえなども禁止されています。

「別除権付債権」は担保権付債権のことです。債権者は手続きの開始後も担保権を実行できますが、その後の再建にさしさわりがあったり、担保権を実行することで他の債権者の不利益になったりするなどの理由があれば、一時的な中止を求められることもありますし、債務者が担保の時価の全額を払うことで担保権を消滅させることもできます。

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